人生は一度きり。

教育、英語学習、海外について書いています。

定時に帰る仕事術【小学校教師編】

 こんにちは。毎日定時で帰るのが目標のでいごです。

 

 働き方改革のお陰で、定時に帰ってもよい風潮が出来つつあるのが嬉しいですが、これがなかなか定時に帰れない仕事量に困っている先生が多いと思います。

 

 私も以前は7時くらいまで学校に残ることが当たり前だったのですが、色々な先輩先生(特に主婦)の方から仕事術を聞いて回った結果、定時で帰れるようになったので、今回はその工夫についてお伝えしたいと思います。

すべては朝で決まる。

私の一日のルーティーンはこんな感じです。

7:30 学校到着

    ・宿題チェック

8:00 授業開始

昼休み  子ども達と毎日遊ぶ

15:00 子ども達下校(2年生)

     ・通知表打ち込み

     ・テスト採点

     ・校務分掌

16:30 学校出る

 

出来るだけ1つにまとめる。

 まず、朝の7:30~8:00の間で全員の宿題チェックを必ず終わらせます。宿題プリント2枚、漢字ノート、計算ドリル、音読チェック、熱チェック・学級通信の返信があります。現在は20人学級で7つのチェックがあるので、140人分をチェックしていることになります。

 そこで、学級通信・音読チェック表・熱チェック表は一つのファイルにまとめるようにしました。これで1回ファイルを開けるだけで3つのチェックが終わります。

 学級通信にはコメントを書く欄を設けるのではなく、サインする場所だけ作りました。通信へのコメントは欲しいところですが、時間捻出のためには仕方ありません。もしコメントを毎回もらうとなると、緊急なのか、そうでないのかの判断もしなければならなくなります。コメント欄が無くても、熱心に通信を読んでくれる親御さんはコメントをしてくれます。コメント欄を設けない事で、親の熱量も分かります。 

宿題プリントのチェック方法

 宿題プリントについては、低学年なので親が家で丸付けをするようにお願いしています。持ってきたプリントは一人一人の名前が書かれてある「宿題回収マシーン」に挟ませます。

 

「宿題回収マシーンの写真」

 

 宿題を誰が出していないのかはチェック係が名簿に記録をします。このマシンがあれば、誰が出していないか一発で分かりますので、まだ出していない子の名前を呼んで、「家に忘れた」のか「持ってきているけど出せていない」のか確認します。家の人が忙しくて丸付け出来ていない子は、友達のプリントを見て丸付けさせて朝のうちに出させます。間に合わない場合は、朝の会中にやらせて1時間目以降に残さないようにします。

 もし家に宿題忘れた場合は、予備のプリントを朝の会中にやって出します。(余分に印刷しておきます。)忘れ物があった場合は、すぐに学級通信の音読カードの「忘れ物記録欄」に書かせ、親もチェックできるようにしておきます。音読は毎日親がサインをすることになっているので忘れ物をしたか親も分かります。すると翌日にはほぼ持ってこれるようになるので生徒指導の手間も省けます。

 プリントの中身のチャックは一気に行います。ササッと書けるOKサインを作っておいて、プリントを高速でチェックしながら間違って丸付けがされていないか確認します。また、多くの児童が間違えている問題は、授業中に復習したりもします。

 

漢字ノートのチェック方法

 漢字ノートは、毎回丁寧に書けているかの評価をします。これが親には好評でした。この評価があることによって「もっと丁寧に書こうとするようになりました」という声をいただきました。

 評価規準は

 C(汚いのでやり直し)

 B(ふつう)

 A(丁寧)

 です。Aが続いた児童にはAA、AAAと言う風に増やしていきます。だいたい2週間くらいでAを増やしていってあげます。すると、子どもたちの間で「今日はAが2個だった!」と自慢大会が始まります。悔しい子はまた丁寧に書いてきます。

 2学期中盤くらいになると、AAAAAなどになってくるので、5Aが続いた子はSに切り替えます。もちろん、雑に書いてくると容赦なくBに落とします。これがあると「ちゃんと先生は見てくれている」と感じますし、いきなり雑に書いてくると心が不安定になっているのかもしれないというサインにもなります。

 また、SSSSなど書いていると時間がかかるので、3Sとか5Sとかに表記を変えて時短していきます。

 

子どもにまかせる。

 朝のこの30分で140人分のチェックを終わらせるには、子どもの協力が無ければできません。チェック中に喧嘩などのトラブルが始まれば、チェックが中断し、昼休みにチェックを行うことになります。すると昼休みに一緒にいない分、トラブルが起こりやすくなる⇒放課後親に電話⇒ケガさせた親にも電話⇒つながらない⇒電話折り返し・・など超絶無駄な時間が発生します。

 朝の時間の使い方が定時に帰られるかそうでないかを決めているのです。そのため、子どもたちには朝のルーティーンをプリントアウトして黒板に貼ったりして、指示が無くても自分たちで動けるようにさせます。子どもによって登校してくる時間帯はバラバラですので、がやがやなりやすいですが、宿題を出して、花の水やりなどを終えたら無言で読書をさせます。こうすることで、遅れてきた子は静かな教室に入るわけですから、心理的に騒ぎ辛くなります。

 チャック係は4人くらいにして、出していない子だけ名簿に×を付けさせます。ポイントが「宿題未提出者のみチェック」するということです。宿題を出す子が大半なので、その子の名簿の枠に〇をする時間は無駄です。この方法であれば、私が後から通知表を付ける際に「誰が忘れ物が多いか」一発で分かりますし、チェック係の時短になります。

 そして、まだ宿題を出していない子への声掛けもチェック係にさせます。その間に私は高速で140人分のチェックを作業を行うことができます。もちろん、声掛けを子どもにまかせている分、声掛けの言葉の指導もあらかじめしておきます。「宿題出せそう?」と聞かせるようにします。指導をしておかないと「なんで宿題出していないの」と正義感をかざしながら言ったりして不快な思いを与えることになるよと伝えておきます。

忘れ物を減らすには忘れ物を話題にしないこと。

 と言っても、何日も連続して忘れ物をしてくる子はいます。こういう子は親の指導が行き届いていない場合がほとんどです。それは親が夜勤であったり、教育に掛かり合わない親だったりするので子どもは悪くありません。

 そういう子の親には電話をしたりして「親」の行動を変えてもらうようにお願いします。忘れ物は親が気を付ければほとんど無くなります。忘れ物をしないことが当たり前になれば、うっかり忘れ物をした時に子どもはとても恥ずかしい思いをします。それが効果となって自分でチェックするようになります。

 逆に、親がチェックせず、子どもが常に忘れ物をしている場合、はじめは子どもは恥ずかしいと思うでしょうが、次第に慣れていきます。忘れ物をすることが当たり前になると、いくら子どもを叱っても改善しません。

 ですので忘れ物については、子どもにがみがみ叱っても、ほとんど効果はありません。忘れ物個数のランキングなども良くないです。忘れ物をしない子は親のサポートを受けている場合が多いので、忘れ物をしなかったことで褒められてもその子自身はうれしくありません。

 逆に忘れ物が多い子が「どうせ俺はランキングに入らないから、忘れ物気を付けなくていいや」と思い始めることになります。大事なのは「忘れ物」をクラスの話題にしないことです。忘れ物しないのは「当たり前」という空気を作り出すことが、忘れ物を減らす最も有効な手立てです。

 ですので忘れ物をした場合には、気付いた時点ですぐに言いに来るように指導します。言いに来た児童については叱りません。しかし、忘れ物を言いに来なかった児童がいれば叱ります。大事なのはミスをした後どういう対策をとったかです。ミスを隠す事をするようになると、カンニングしたり、悪さを隠すようになっていきます。ですので正直者を褒め、隠した者を叱りましょう。小学生の場合、忘れ物は子どもに責任は無いので、忘れ物をしたことは問題にしません。それを正直に言わなかった場合だけ叱りましょう。

休み時間は休み時間ではない

 朝で宿題チェック、忘れ物の確認が済めば、しっかり授業をして昼休みです。休み時間については、一番トラブルの多い時間ですのでここのマネジメントがとても大切です。

 まず、次の授業の準備をさせます。ノートを開いて、めあての枠を書かせておきます。(ここで2~3分かかる)

 

 それが出来た人から、トイレ、水のみです。それが無い人は基本的に自分の机で過ごさせます。読書をしたり(本を読むのが好きにさせることが大切)、自習プリントをしたりします。自習プリントはひらがなかたかななどの書写プリント、計算プリントなどを大量印刷しておいて、やった枚数に応じてシールをあげます。そうするとどんどんやるようになりますし、休み時間も机で過ごすようになります。絵が好きな子は絵を描いてもいいと伝えていますが、低学年はシールを欲しがるので休み時間も自習プリントをする子が多いです。

 クラスの大半の児童が机にいてくれれば、私が声をかけておきたい児童や、個別で問題を教えておきたい児童だけ私の机に読んで指導が出来ます。結果的に、平均を下回る子へのサポートも手厚くなりますし、親もそれが分かり、満足度も上がるのでクレーム等も無くなります。このことは包み隠さず、児童に伝えています。

 みんなの協力のお陰で勉強が分からない子が分かるようになって学校が楽しくなるし、親御さんも喜んで笑顔になるんだよと。そうすることで先生も毎日楽しくみんなと接することが出来ているから感謝しているよと伝えるのです。

 ですので、休み時間と言えども、休み時間ではありません。次の授業のための準備時間と呼ぶようにし、子ども達もそういう認識で過ごさせます。その分、昼休みはとことん遊ぶようにするのです。

昼休みに遊ばないと色々なトラブルが起こり始める

 朝にチェックも終え、休み時間で平均を下回る子への個別サポートも終われば、昼休みにする仕事はありません。ここで校務分掌をやればはやく帰れそうですが、そうではありません。なぜなら、昼休みに児童間でトラブルが起こると、その対応に放課後の貴重な仕事時間がつぶれるからです。放課後の時間は児童もいないので仕事を一気に片付けることのできる唯一の貴重な「集中タイム」です。そこで親への電話などが入ると、ほぼ仕事は進みません。最悪の場合、親が家に帰ってくる5時以降に家庭訪問しなければいけないという事態になります。こうなると仕事も終わらない上、精神的なストレスを増大し、詰みます。

 ですので、昼休みは「トラブルを絶対に起きない状態を作る」ことを最優先させます。そのため、昼休みには全員外に出します。教室に児童が残っているとそこでトラブルが起きます。

 子どもは先生と遊ぶのが大好きです。運動場に全員がいれば、もし怪我をしてもすぐに対処できますし、喧嘩が起きても目が届きますから初期の段階で仲直りさせることができます。もし、先生が喧嘩の現場を見てない場合、まず5時間目などに「聞き取り」の時間から始めなければなりません。放課後に聞き取りをするとなると下校時間を過ぎますので、親に連絡を入れなければなりませんし、少年団の時間も迫ってきて子どもは「嘘ついてでもはやく終わらせる」ことを学んでしまいます。

 ですので、喧嘩はその場ですぐに原因と今後の改善点を児童に理解させ、すぐに仲直りをさせることで、大きなトラブルにならずに済みます。そのため、昼休みは先生の目が届くところに全員がいるようにします。

 先生が毎日外で遊んでくれることは子どもがとても喜びます。勉強が苦手な子にしてみれば、授業は苦痛なはずです。しかし毎日昼休みが楽しいのであれば、学校に来てくれます。そうなれば不登校も無くなります。不登校児童の対応ほど、時間と労力がものすごくかかるわりには改善が難しい問題はありません。

 以前、不登校児童を抱えていた時にはその子の対応で昼休みが潰れ、その間に他の児童がトラブルを起こし、放課後も潰れ、校務分掌の為に土日が削られるという最悪のスパイラルに陥りました。そうなると地獄です。そうやって精神疾患にかかっていくのです。

 昼休みに子どもたちと過ごすことで、子どもたちの性格も分かりますし、子どもたちの思いやりが見れたりします。それは子どもを褒める材料になりますし、親とのコミュニケーションのネタにもなります。そうすれば親の満足度も上がります。なおかつ、毎日先生も子どもたちと運動することになりますので、リフレッシュにもなります。運動すれば、自然と笑みも増え、子どもたちも授業中には見れない先生の顔も見る事が出来るので、より心が通じやすくなります。

 昼休みに遊んでくれる先生を子どもは大好きなので、そんな先生から叱られたら、嫌われたくないからちゃんとしなきゃなと思うのが人間です。子どもと遊ぶことで、子どもも先生のために頑張るようになる。子どもと大人ですが、要するに人と人との関係ですよね。良くしてもらった人には悪いことはしたくないと思うは子どもでも一緒です。

放課後の集中タイム

 昼休みにしっかり運動してリフレッシュしていますから、5時間目を終えて子どもたちを返したら、あとは終業時刻まで集中して校務分掌などに取り組みます。さらに、私は、この時間に通知表に取り掛かります。

 学期終わりだけでなく、学期初めから取り掛かります。その日にあった授業を思い出し、児童の発言やその日のノートをチェックして、少しずつ記録しておきます。(所要時間は10分くらいです。)こうすることで、学期末にはすでに通知表に書く所見は終わっています。成績についても、テストをしたら、その日にすぐに記録に打ち込んでおきます。体育など、児童を観察する時間が長い時には、授業中に成績をつけ終えておきます。こうすることで、より正確な評価ができます。複数の場所で児童が活動している場合にはタブレットなどを用いて動画を撮影しておき、それを見ながら評価をします。

 このようなルーティーンで放課後の「集中タイム」を有効に使います。必要であれば、この時間帯で親に電話をかけたりできます。しかし、この1日の流れが定着すると朝からトラブルもほとんど起こらないので、「親からの電話」はほとんどありません。あるとすれば、「明日病院に行くので休みます」などくらいで事務の先生からの伝言で済むものくらいになります。ですので、就業時間内に一気に仕事が片付きます。

授業の準備は土曜の朝にやる

 では授業の準備はいつやるのかというと「土曜の朝」です。私は学校で授業準備をほとんどしません。なぜなら、他の先生が話しかけてきたりして教材研究が途切れてしまうからです。他の先生と話すことは円滑な業務の為にとても大切な時間ですが、「どのくらいで終わるのか」の見当がつきません。話し込んで気付いたら1時間経っているなんてこともよくあります。

 ですので、じっくり深く教材を研究する作業については学校では無理だと割り切って、土曜の午前中に終わらせることにしています。土曜の午前中は、友達は大抵金曜日に飲んで酔いつぶれていたりして、起きていないことも多く、連絡が来ることはまずありません。だからこそ、この時間に翌週の教材研究を一気に終わらせておくと、土曜の午後から日曜の午後、1日半を丸々好きなことに充てる事が出来ます。授業のことを考えずに土曜の午後から過ごせるので、プライベートも充実します。

 授業準備が終わった状態で、翌週の授業が始まれば、授業前に焦ることもありませんし、授業前の休み時間は子どもの個別指導に心おくなく時間を割くことが出来ます。また、突発的なトラブルにも対処しやすくなります。

長期休みが鍵

 特に夏休み、冬休みなど長期休みの日の午前中は次の学期の授業準備に充てておくと、1か月分くらいの予習がすでに終わった状態で新学期を迎える事が出来ます。すると放課後の時間などが空きますので、教室の掲示物に力を入れることが出来たり、児童の作品整理などにも取り組めて、教室が華やかになります。

 こうすることで、保護者がいつ来ても楽しんでもらえる教室が出来上がるので参観日前に慌てることもありません。私の場合は、夏休みを楽しみつつ、コツコツ授業準備をしていたので、9、10月の授業準備はすでに終えて2学期を迎えられ、運動会の準備に専念できました。

 こうすることで、クオリティーの高いダンス、衣装が出来上がり、親も子供も大満足の運動会が完成しました。準備ってとても大切です。準備が進んでいたこともあり、夏休み明けの9月は毎日定時上がりが出来て、夕方に好きな運動をすることが出来て心身ともに健康的な生活を送ることができました。その時間帯に、普段会えない人とも会えたりして社交的な面でもプラスになりました。

 

 長くなりましたが、以上が私の時短術です。教師の仕事量は就業時間内に終わる量ではないですが、子どもの協力、親の協力、それを生み出すための工夫を行っていけば、効率よく質を担保しながら仕事を片付けることも可能だと思います。

 

 私はこの1年間は、このスパイラルで出来ていたこともあり、不登校、いじめ、大きなトラブル、親からのクレームもありませんでした。プライベートの時間も確保できているのでこうやって発信することも出来て、改めて自分の仕事を振り返ることも出来ています。

 

 教師には突発的なコントロールできないトラブルが降りかかります。そうなることを前提にして、コントロールできる部分は事前に終えておくことで、時間的にも精神的にもトラブルを受け入れる「余裕」を空けておくことが大切です。それが結局、最小時間で最大限の対応が出来る要因になります。

 

 裁量が大きい仕事だからこそ、自分の工夫次第でどうにでもなるのが小学校教師の仕事です。知恵を使って、人生を支配しましょう。

 

1年間、毎朝子どもたちに読み聞かせをしてみたら・・・。

こんにちは。3学期も残すところあと1カ月。子どもたちとのお別れが近づき寂しさを感じ始めているでいごです。

 

さて、今年は教師人生で初めて2年生を担任しました。天真爛漫な年代の子ども達に何をしてあげられるだろうかと考えた結果、

 

「たくさんの本に触れさせる」

 

ことを1年間通してやってみようと思いました。

 

私が幼少期の読書の必然性をものすごく痛感した出来事があります。

塾講師時代に中学生を担当していました。その時に、国語の成績を伸ばすのに本当に苦労しました。国語はセンスとよく言われますが、私はそうだと思いません。

 

主語述語の関係性や接続詞の意味を理解し、文字を画像としてイメージできる力は鍛えられると思っています。しかし、その力は幼少期からたくさんの本を読んでいる子にはなかなか追いつくことが出来ません。受験勉強の1年間で、これまでの何十年もの読書量に追いつくことは不可能です。

 

そのため、私は小学生の時期に「本を読むこと」に抵抗感が無い状態を作ることが、将来にとても大切だと思ったのです。むしろ、数学などは後からいくらでも復習は可能ですが、言語力に関してはとてつもない時間と経験が必要になります。

 

だからこそ、この1年間、子どもたちに「絵本の読みかけ」を通して、

 

「本は楽しいものだ」

 

と思ってもらえれば、とりあえずは仕事ができたかなと思っています。

脳内では本での経験も現実の経験のように感じている。

 ある研究によれば、物語などの主人公が色々な経験をしているのを読むと、脳内では、読者が実際に同じような経験をしたと解釈されるようです。

 

 読書で世界が広がるというのは真実なのです。登場人物の心情を考えたり、普段の生活では経験できないことを本の中の主人公が代わりに経験してくれるのです。

 

 だから、たくさん本を読む人は、多くのことを経験し、多くの人の心の色彩に触れることで、どのように生きるべきか、振舞うべきかを理解できるようになります。

 

 そして、読書をすることで外国にも過去にも未来にも行けるのです。時空や時間を超越した体験ができることで、普通に暮らしていたのでは想像もつかなかったことも考えられるようになるのです。

私が読み聞かせした本&食いつきが良かった本紹介

 私の備忘録も兼ねて、これまで読んだ本や、子どもたちの反応が良かった本を紹介します。

 

「ないしょのオリンピック」はちょうど東京オリンピックの時に読んであげました。家の中にあるぬいぐるみや様々な道具が登場してオリンピックを繰り広げます。何回読んでも発見のある読み応えのある一冊です。

「カレーのおうさま」は、カレーの材料の中で誰が一番えらいんだろう?ということを考える内容です。カレーに入れる材料も学べるので食育と絡めて扱えるのも良かったです。「みんなはどれが王様だと思う?」と話を広げると食いついてきますよ。

 

「あいさつの絵本」シリーズです。ありがとう以外にもさようならなどがあります。世界各国のあいさつを学ぶことができます。外国語の挨拶を聞かせると、日本語には無い音の響きがありますよね。面白がって子どもたちはとても興味を持ってくれました。外国語活動とも関連付けて扱うことも出来そうです。

 

「うんこ!」 まず表紙からして、子どもたちは大好きですよね。この本は実は超大真面目な内容になっています。道端の犬のうんこから始まるストーリーに子どもたちは「きたね~ッ」と初めは面白がっていますが、最終的にうんこが肥料となって、私たちの食べ物の栄養になっていることを知り、真剣な表情になっていきます。子どもたちの反応がどんどん変わっていくのが面白いですよ。私は生活科のいも堀りの日に読み聞かせを行い、「おいもも肥料で大きくなったんだよね」と子ども達と再確認しました。

 

「とんでいったふうせんは」 中学年向けの本ですが、2年生にも十分伝わる内容でした。表紙にある風船は実は「思い出」が詰まったもの。主人公である子どもはたくさんのことを経験し思い出の風船が増えていくなか、おじいさんは認知症を患い、どんどん風船が無くなっていきます。最後には主人公がおじいさんの風船を代わりに持ってあげれば、おじいさんは悲しまなくてすむことに気付きます。涙の出る一冊です。私は読みながら泣きそうになりました。高齢者体験などを行う高学年の子どもたちにもぜひ読んであげたい一冊ですね。

 

「このあとどうしちゃおう」 絵がとても素朴で癒されるんですよね。おじいちゃんと孫の話ですが、1ページにたくさんの面白いアイデアが詰め込まれていて、子どもたちと一つ一つ見ていくと、とても盛り上がりました。読んでいるだけで想像力が広がる絵本です。こんな自由な発想ができるのか~と感心します。

「せかいいちおおきなうち」 教科書で扱われている「スイミー」の作者レオレオニの作品です。レオレオニさんの作品は、人間の価値観について触れられていることが多いですが、その中でもこの本を読むと、何でも大きければいいのではないということに気付きます。何でも欲張ろうとすることが多い年代の子どもたちに、一端自分の価値観を考えさせるきっかけになりますよ。

「いいからいいから」 お化けがお家に入ってきても「いいからいいから」と招き入れるおじいちゃんの物語です。来るもの拒まず、何でも「いいから」と受け入れる器の広さがなんとも面白いです。ちょうど生徒指導で叱ることが多くピリピリしがちだった時に読んでいて、ふと「そんなに叱らなくてもいいかな」と肩の力が抜けた思い出があります。失敗も笑い流す、そんなクラスの雰囲気を作るにはもってこいの本です。

「なーちゃんとおおかみ」 素っ裸のなーちゃんが出てくるので、子ども達が「キャハキャハ」笑ってしまうお話です。お風呂に入っていたなーちゃんのところにオオカミが来るのですが、石鹸で滑って捕まえることができません。戦わずして勝つという価値観があることを教えてくれる本です。

「ぼく、ひつじじゃなくてぶたなんだ」 ひつじとして生まれた主人公でしたが、隣で自由に転げまわるぶたたちを見て、ぶたになりたいと願います。その後、羊毛をすべてそってぶたと変わらない格好になり、 ぶたとして生きていくというお話です。ジェンダーレスの世の中になってきている現代において「アイデンティティ」について考えることが多くなってきていますよね。学校現場でもLGBTについて考えることが大切ですので、この本と絡めて、心と体の性について話すといいかもしれませんね。

「びーだまふくろう」 外国の絵本です。ビー玉の形をした様々な動物たちが繰り広げる物語です。話の内容も面白いですが、どんな動物もビー玉の形をしているのが面白く、じっくり絵を見たくなる本です。意外な結末に驚く内容になっています。

「からすのそばやさん」 「からすの~」シリーズですね。今回読んだのはそばやさんですが、途中からうどんやラーメンも作り始めるからすさん達。面白いネーミングのメニューが続々と登場するので、子どもたちの食いつきがもの凄く良かったです。また、そばがどのようにしてできるのかも学習ができるのがいいですね。

 

 

 

 

【秀逸書籍紹介】板書の字が上手になりたい先生は『本気で綺麗な字になるための美文字練習帳』をやってみよう。

さて、今回の秀逸書籍紹介はこちらの本です。

 

 こんな先生にオススメです。

  • 板書の字に自信がない。
  • いままで書道など習ったことないまま先生になってしまった。
  • ひらがなが上手に書けなくて恥ずかしい。
  • 参観日で保護者に字を見られるのが嫌・・・。

 

「小学校の先生=字がとてもきれい」というレッテルを完全に剥がしてしまっていた私の汚文字が美文字に進化した(児童公認)のがこの一冊でした。

 

 私はこの本に出合う前は、「板書の字よりも授業の中身が大事なんだ!」と言う負け犬の遠吠えを声高に心の中で叫んでいる教師でした。しかし、ベテランの先生の研究授業を参観するたびに、板書の文字の美しさに感動すると同時に、そのクラスの児童のノートも丁寧に書いている姿を見て、「教師の字は児童の字に現れる」ということに気付きました。

 教師が字の美しさを重視していなければ、児童が美しく書いてきても褒めるセンサーに引っかかってきませんし、汚く書いてきても叱りセンサーにも引っかかりません。そうなると、児童はどんどん雑に字を書くようになるのは当然ですよね。

 

 雑な字が習慣化した児童に、校外学習でお世話になった地域の方への手紙などを書かせると、人様に見せられるレベルにはならないもので、この手紙を渡すべきか・・・と悩むこともありました。このようなこともあり、私は、綺麗な字を書けるスキルを身に付けさせることも大切な教師の役割だと痛感したのです。

 

 しかし、そもそも私の字がキレイではないという問題が。そこでこの美文字練習帳を購入しました。コロナもあって、家で過ごす時間が増えたこともあり、取り組んでみることにしました。

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 すると、いつも意識せずに書いていた文字が、いかにポイントを押さえずに書いていたのかが一目瞭然で分かるようになってきました。上の写真を見て分かるように、細かい解説が載っていて、書道初心者でも非常に分かりやすく取り組むことが出来ます。どの漢字からひらがなが出来たのかも押さえることで、筆の自然な流れが理解できます。もちろん国語や書写の授業に直接生きる知識ですね。

 

この本で学べる文字は

  • 楷書
  • 行書
  • ひらがな
  • カタカナ
  • 英数字
  • アルファベット
  • アルファベット筆記体
  • 横書き
  • 書写技能検定の問題

など多彩です。アルファベットは外国語を教える際にもとても役立っています。

コロナでステイホーム中のスキルアップとして、ぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

【秀逸書籍紹介】『小学2年の学級づくり&授業づくり12カ月の仕事術』で先手先手で学級経営する。

今回は、教員の仕事に役立つ秀逸な書籍をご紹介します。

それがこちらです。

 この本が秀逸な理由

  • 実際に小学校で働いている先生方が作った書籍である。
  • 各月に学級経営でどのようなことを意識すればいいかが分かる。
  • 各月に子どもたちに伝えたい「いい話」が載っている。
  • 各教科の授業づくりのポイントが分かる。
  • 賞状や通信で使えるテンプレートが多彩。

 

 私はこれまで、色々な教育書を読んできました。学級経営、授業づくり、児童心理、いい話などが中心です。それらの本を読むたびに忘れないようにワードにまとめるという方法を取っていました。しかし、実践してみたい方法を知っても、どのタイミングでやればいいか分からなかったり、内容を忘れてしまっていることもありました。もったいないですよね。

 

 そんな悩みを解決してくれる本がこの「12カ月の仕事術」です。私は次年度の学年が決まった4月初めにこの本を買いました。学期前に何をしておくべきかも掲載されていたので、春休みにしっかり準備ができました。

 

 学級開きの方法が何通りか掲載されていたので、私の性格にあうものを選んで行うことが出来ました。学級開きで使えるアイスブレイクや、先生の面白い自己紹介などを実際にやってみました。するとクラスは大ウケしてくれて、今までで一番良い滑り出しをすることが出来ました。

 

 特に藤木美智代氏の自己紹介マップの実践は児童、保護者にも大好評でした。

 

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(出典:明治図書「小学2年の学級づくり&授業づくり 12カ月の仕事術 43ページ」 )

 

 この自己紹介マップを学級通信第一号に沿えて保護者に読んでもらったおかげで、家庭訪問の際に話のネタが出来て気まずい思いもせずに済みました。担任が自己開示をすることは保護者にとってはとても大切なことだと思います。そういう教師として心得ておくべきことも、この本で学ぶことが出来ました。

 

 私は2年生の担任するのが初めてでしたので、発達段階の把握や一年間の流れ等が分からない中のスタートでした。そんな時にこの本はとても役に立ちます。とりあえず、この1冊が手元にあるだけで、先手先手で学級経営を行うことが出来ます。例えば「6月になると児童は梅雨の時期でストレスがたまりやすくなるので、昼休みに教室でできるストレス発散ボールング大会をしよう」など、その時期だからこそ生まれてくる問題行動などを未然に防ぐことが出来ます。

 

 問題を予測し、先回りで対処し、未然に防ぐことは面倒くさいかもしれませんが、とても大切です。先回りで対処し、子どもたちの問題行動が現れなければ「この時期の2年生はね、○○のような問題がよく起こるんだけど、このクラスはそれが無い!これはスゴイことなんだよ。友達を思いやっている人が多いとても良いクラスだね~!」と褒めることが出来るのです。児童からすれば、問題が起きて怒られて学ぶよりも、100倍嬉しく学ぶことが出来ます。

 

 このように「意図的に褒める場面を作ること」が、荒れないクラスを作るうえでとても大切な戦略になってきます。だから、先手先手で対策を打っておく仕事術が必要になってきます。特に初めて担任する学年は一年間の流れが見えませんから、この本を読むことで、問題が起こる前に準備が出来るのです。

 ぜひ、学級運営で頭を悩ませたくない先生や、荒れないクラスを目指す先生にはお薦めの本です。

2年国語「雨のうた」の楽しい授業の仕方

2学期最初の単元「雨のうた」の授業を楽しくする方法を紹介します。

 

★この授業で期待される児童の姿★

・詩の構成について、ワクワクしながら考えるようになる。

・言葉の伝え方の工夫を考えて「主体的に」音読するようになる。

・詩の学習が好きになる。

・みんなの前での発表に自信がつく。

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T=先生 S=児童

★教科書は開きません★

① 雨のイメージを尋ねる。

T「夏休みの間、台風が来たり、ゲリラ豪雨があったりしたね。ところで、みんな雨は好き?」
S「きらいです。外で遊べなくていやでした。」

S「好きです。長靴で水たまりに入るのが好きです。」

 

② 「雨のうた」って何だろう?と問いかける。

T「雨のうたっていう詩を勉強していくけれど、雨は歌うの?」

S「雨の音が歌に聞こえるんじゃないですか?」
T「なるほどね。では雨にはどんな音があるかな?」

③ 雨の音を板書する。

★さまざまな雨の映像を見せるとイメージが湧きやすいです。

「ざあざあ」「しとしと」「ぽつぽつ」「ざー」

色々な雨の動画を集めてくれています。雨の呼び名は多彩ですね。

 

 

④ 詩(第一連のみ)を一文ずつ提示する。

★詩を拡大コピーして、一文ずつ黒板に貼り付け、ワクワク感を出しながら次にどんな言葉がくるか考えながら提示していきます。

T「つるみまさおさんは、どんな雨のうたを聞いたのかな。」

T「『あめはひとりじゃうたえない、きっとだれかといっしょだよ』ってどういう意味だと思う?」
S「雨だけでは音は出ないことを言っていると思います。」

 

⑤ 第一連を吟味する。

T「第一連を読んでみて、何か気付いたことがある人いますか。」

 S「文字が、3文字、4文字、5文字とそろっています。」

S「どの文にも、『いっしょに』という言葉が入っています。」

T「『やねといっしょに』ってあるけれど、あめとやねが一緒になると、どんな歌になるのかな?」

⑥ 第二連を一文ずつ提示し、気付いたことを発表させる。

T「第二連を読んで、何か気付いたことがある人いますか。」

S「文字がまたそろっています。」

S「川で『つんつん』って言うのがよく分かりません」

→川の流れに逆らって川面に雨が刺さる音?だと思います。

 

⑦ 第一連、第二連を通して音読する。

 

ーーー第二時ーーー

① 第一連、第二連を通して音読する。

② 自分が好きな部分に線を引かせ、どんな工夫をして読むか書かせる。

★ 教科書には書き込ませ辛いので、本文をコピーしたプリントに書き込ませます。

S「『とんとん』を雨が跳ね返っている感じで大きな声で読もうかな。」

【評価】

(思)文章を読んで感じたことや分かったことを共有している。あとでプリントの書き込みを見て評価しましょう。

 

③ ペアで読み合って、どこにどんな工夫をしたか当てさせる。

★ クイズ形式にすることで、子どもたちは自分で考えた読み方の工夫をより強調して行おうとします。

 

④ グループで読み合って、どこにどんな工夫をしたかを当てさせる。この時、工夫を増やしたい子は増やしていいことを伝える。

★ 子どもたちは、クイズをより難しくしようと、色々な工夫を考えるはずです。ここで、言葉をより伝えやすくするための音読の工夫を自分たちで発見するのです。

 

⑤ グループで役割分担を決めて、音読発表の練習を行う。

 

⑥ 音読発表をする。聴いている児童は、誰のどんなところが良かったか、メモさせながら聞き、発表させる。

【評価】

(知)語のまとまりや言葉の響きなどに気を付けて音読をしているか。

(態)粘り強く、語のまとまりや言葉の響きに気をつけて、詩のよさが伝わるように音読しようとしているか。

 

 

⑦ 「雨のうた」の第一連、第二連の最後に、オリジナルの文を付け加えさせる。

★絵を描かせてみても良いかもしれません。

例)第一連「ながぐつと いっしょに ながぐつのうた」

  第二連「ながぐつで ばしゃばしゃ ながぐつのうた」

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⑧ オリジナルの文を発表して、みんなで楽しむ。(完)

 

いかがだったでしょうか。私の詩の授業では、基本的に詩をノートに視写はさせません。それよりも、どんな文がくるのかワクワクしながら読ませたいので、一文ずつ提示する方法を採用しています。そして、音読では自分で考えたオリジナルの工夫を友達にクイズ形式で答えてもらうことで、自分の音読の仕方をどうすればいいのか「主体的に」考えるようになるのを期待しています。指導のポイントとしては、どんな工夫をしたとしても、「考えたこと」を褒めてあげることです。「しとしと」なのに、大きな声で読む児童もいるかもしれませんが、その子なりの理由があればそれでよしとして認めてあげましょう。大事なのは「答えを探すこと」ではなく、「自分で考えようとすること」です。

 

時間があれば、詩を作らせるのもいいかもしれませんね。できた詩を学級通信などに載せてあげるとさらに意欲が高まるでしょう。

ドラゴン桜を授業に生かす。

ドラゴン桜のシーズン2が始まった。現代の勉強のあり方を提起してくれる作品になっていると思う。

 

スタディサプリを用いて大学受験を目指すところはまさしく昔ではありえないことだった。私も以前、塾の講師をしていた際にはスタディサプリの動画を参考して授業を組み立てていた。一流講師の話術、知識が月額980円(当時)で聞き放題なのは非常に有難かった。自分が高校生の頃にあんなサービスがあったら・・・とどうしても思ってしまう。

 

前回の放送で「読解力」が取り上げられていた。子どものころにいかに多くの本に触れるかが読解力に大きく関わってくると述べられていた。

 

子ども達と接していると、本をたくさん読む子はまず教師の話している言葉の意味がよく分かっている。そのため、発表の内容が質問とずれる事が少ない。しかし、普段から本を読んでいない子はそもそも教師の質問の意味が分かっていないことも多く、発表が出来ない、もしくは的外れな回答をよくする。

 

文字を目で追うことに慣れていないから、本を読まない。そのことで教師の言葉の意味が理解できない。だから授業の内容を理解しづらく、テストの点数が低い。これでは勉強にやる気が起きないのも無理はない。

 

では、どうするべきなのか。

 

言葉で理解できない子ほど、教師の話し方や表情などの非言語情報を多く受け取ろうとしているんではないかと最近思うようになった。だから、読み聞かせを行う際にも、楽しそうに読んだりして「本は面白いものだ」と思わせることが教師の役目だと感じている。

 

現在、学校が始まって朝の30分は計算などをさせることも多いが、読み聞かせや読書の時間を増やすと良いかもしれない。読み聞かせはどの学年になっても楽しそうに聞いてくれるものだと感じる。

 

読み聞かせのメリットは

・多くの分野の言葉に触れられる。

・ストーリーを蓄積できる。話の展開のパターンを多く知ることができる。

・絵を理解する右脳と、言葉を聞く左脳を活性化させる。

・教師が読んでくれるという安心感や面白さ。

 

読解問題をさせるのはなく、多くの読み聞かせをして、世界には色々なお話があるのだと子どもたちが感じることが結局は知的好奇心に繋がるような気がする。

 

明日からたくさんの本を読み聞かせてあげたいと思う。

多様な動きをつくる運動遊び

多様な動きをつくる運動(遊び)パンフレット:文部科学省

文科省が発行している資料です。子ども達に身に付けさせたい多様な動きの例がたくさんあります。

 

1つの動きが指導し終わったら、拡大印刷しておき、体育館の壁に貼っていきましょう。そして、最後の時間は、色々な種目に挑戦しながら体育館内を周っていく「ぐるぐるオリンピック」をやるのもいいですね。もしくは、何種目かに限定してリレーするのもいいかもしれません。しかも「競争」ではなく「協笑(きょうしょう)」で協力しながら笑い合って楽しめるリレーを目指すと、子ども達同士のラポート形成にも役立てることが期待できます。

 

いろんな動きがあってとても面白いです。毎回の体育の授業の準備体操でサーキットトレーニングとして入れていくと、子どもたちの運動能力は必ず向上するはずです。

 

ちなみに私のクラスでは、毎朝3分くらいの体操をしています。1時間目の前に体を目覚めさせて集中力を高める事(自分も含め)、や気分がリフレッシュしで落ち着いて授業が始められる効果があります。

 

行っている種目は、屈伸、伸脚、ジャンプ、片足ジャンプ、かかし、目をつむってのかかし、深呼吸です。ジャンプ、片足ジャンプは足首の強度を上げる事と太ももを引き上げる筋肉を強化することが目的です。太ももを引き上げる筋肉はお腹の中の腸腰筋を使いますが、ここを発達させると足が速くなります。

 

子どもたちは毎日楽しく体操を行っています。